「大学入学共通テスト」とは、2019年度に廃止される
「センター試験(大学入学者選抜大学入試センター試験)」に代わって、2020年度から新たに始まる入学試験です。
大学入試センターが実施しており、国公立大学の一次試験として課せられます。
大学入学共通テストで重視されるのは、「自らの力で考えをまとめたり、
相手が理解できるよう根拠に基づいて論述したりする思考力・判断力・表現力」です。
教科書内容を理解するだけではなく、様々な問題に合わせて積極的に思考、判断したり、
適切に表現したりする対応力が求められています。
記述式問題の導入について
大学入学共通テストの大きな特徴の一つとして、一部教科の記述式問題の導入が掲げられていましたが、「採点体制の課題」や「自己採点の難しさ」などから、2020年度の導入はいったん見送られ、今後についても白紙となっています。
英語の技能評価について
英語学習において重視されているのが、4技能(聞く・読む・書く・話す)です。これまでセンター試験では、読む(リーディング)・聞く(リスニング)の2つの技能だけが評価されてきましたが、現在、4技能全てを評価するための仕組みが検討されています。
英語4技能の評価の実現に向けて、大学入学共通テストでは当初、2020年度から民間の英語資格・検定を活用することが予定されていましたが、これはいったん見送られました。民間試験を活用するかどうかなど、再検討の結果は、2024年度以降の入試に反映されます。2024年度には共通テスト全体の見直しが予定されており、2020~2023年度は移行期間と言えます。この間の様々な動向をよく確認しながら、受験生は早めに対策をスタートしましょう。

教科の選択
大学入学共通テストの実施教科は、センター試験と同じく6教科30科目です。 各大学によって入試に必要な科目が異なるため、志望大の入試で必要な教科・科目を早めによく確認しましょう。
私立大学の参加
1990年度にセンター試験が始まって以来、国公立大学だけではなく私立大学もセンター試験に参加できるようになりました。センター利用方式では理系・文系ともに多くの私立大学が、3教科3科目のセンター試験結果のみで受験できるという方式を取り入れています。
一方、センター試験に代わる大学入学共通テストを私大入試で利用することについては、多様な試験形態との兼ね合いや公平性の問題を考慮しながら各大学が慎重に検討しており、今後、短いスパンで様々な変更・変化があるかもしれません。気になる大学の動向を、日頃から注意深くチェックしましょう。